君の想いは僕のもの。



「有季、そんなに眺めてても、すぐには出来ないよ(笑)」



オーブンの中をずっと見ていたわたしを見て、せいちゃんが笑っている。



「わ、笑うなっ!たのしみなんだもん……」



「その間に、アイス食べよ?」



せいちゃんは、チョコレートのアイスクリームで、わたしは、抹茶味のを買ってきた。



「ん〜、冷たくて美味しい!」



「ゆーき、抹茶ひとくちちょーだい」



「いーいーよっ。はい、あーん」



わたしは、自分のスプーンで、せいちゃんの口に運んだ。



(か、間接キスしちゃった……。)



「有季、間接キスで顔真っ赤にしてるの?」



いつものいじわるな顔をして言ってくる。



「へ?」



「顔、真っ赤だよ(笑)いっつも、あんなに濃厚なちゅーしてるのに」



「う、うるさい!!」



最近反撃を覚えたわたしは、聖ちゃんにやり返しをすることに決めた。



そうしてわたしは、口に抹茶アイスを含んでせいちゃんにキスをした。しかも苦しいやつ。
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