君の想いは僕のもの。
ー1時間後ー
「よし、できた!せいちゃんちょっと味見してみて!」
「ん。いいよ」
わたしが持っていたスプーンにビーフシチューをすくって、せいちゃんの口に運ぶ。
「ん。美味しい」
「よかった!」
(ん?これってぞくにいうあーんってやつでは…?)
そう考えたら一気に恥ずかしくなった。それに、気づいたのかせいちゃんがわたしにこういった。
「あーんしてるみたいだね。」
せいちゃんに、このタイミングで1番言われたくないことを言われて顔がまた赤くなってしまった。
「わ、わざとじゃないんだからね!じ、事故だから、ね!?」
「そんなに嫌がらなくても……」
そう言いながら、わざとらしく落ち込むせいちゃん。
「ご、ごめんごめん。わたしも嫌なわけじゃないんだけどね?恥ずかしくって……」
「うん。知ってる」
そういってせいちゃんはニヤニヤした。