君の想いは僕のもの。
「よし、のーんだ。行くよ、有季」
「うん!」
そうして、2人で家を出た。
「ちゃんと鍵閉めた〜?」
「うるさいな。閉めてるわ」
ちょうど、月と春ちゃんも出てきた。
「お、ちょうどいいところに」
「ねえ、せいちゃん。歩いてくの?電車?タクシー?」
「タクシーでーす」
(タクシー……!なんか大人って感じがする!)
「あ、今有季、大人だーとか思ったでしょ〜?」
「え。なんで、分かっちゃうの」
「俺が有季の事で分からないことなんてないよ〜?」
「お兄ちゃん、それはちょっとキモイ」
「こら、春。今は喧嘩する時じゃないだろ〜?」
月が春ちゃんに怒ってる、変な光景だ。いつもなら逆なのに。
「あ、タクシーきたよ〜」