君の想いは僕のもの。
「さすが、わたしとふゆちゃんの子供ね」
ふゆちゃんとはわたしのお母さんの名前。
「まあまあ、仲良く食べよっか。せっかくの美味しいご飯なんだし」
途中から、登場した華歩姉がそう言った。
「華歩姉!!久しぶり!」
「おう!有季に、わたしの可愛いはるか〜♡」
そう言って、隣に座っていたわたし達を抱き寄せる。
「こら、華歩。ここは、静かにするお店よ〜?」
華歩姉が沙耶さんに怒られている。さすが華歩姉、どこでも元気だ。
「もーう。お母さんってば〜。久しぶりに会った娘に言う最初の言葉がそれ〜?」
「あんたがうるさいのが悪いじゃない?」
こんな感じで、いきなり決まったバレンタインの特別イベントは、華歩姉のおかげでどうにか緊張せずに、過ごしきることが出来た。