君の想いは僕のもの。
「ふー。お腹いっぱい!」
「美味しかったよ。有季のビーフシチュー」
「ほんと!やった〜」
こうやってせいちゃんは、毎日わたしの料理を褒めてくれる。
「じゃー、俺風呂入ってくるわー。」
鼻歌を歌いながら月がお風呂に入っていった。
「そういえば、あと少しで演奏会だね〜」
「あ、忘れてた」
「だと思った。有季すぐ忘れるから」
誰かの話をきちんと聞かないわたしは、よくこんな感じのことをやらかしてしまう。
「今年もせいちゃんファンが演奏会を盛り上げてくれるのかな?みんなの演奏も楽しみだな〜」
毎年、演奏会は満席になる。せいちゃんは、ピアノを演奏する。わたしは、ハープで、奏ちゃんと莉華は、バイオリン。ちなみに月もピアノだ。
「あれは、俺のファンの子たちばっかりって訳じゃないよ?」