君の想いは僕のもの。

こっちの方が恥ずかしい。



「お、降ろして！」



「ほらほら、そんなに暴れたらまたこうなっちゃうよ〜？」



「それは、せいちゃんが……」



「せいちゃん！？……ってことは有希！」



（げ。この声は、間違いなく裕也だ……。）



どうやら裕也に見つかってしまったらしい。



「ゆ、裕也。ど、どうしてここに？」



焦って、少しぎこちなくなってしまった。



「あ、裕也くん。今、有希とデート中だから邪魔しないで欲しいな？」



せいちゃんの口調が少し荒くなった。



「たかが彼氏なんかに俺と有希の仲を邪魔しないで欲しいね」



「はぁ？何言ってんの？」



口角は上がっていても、口調も目も笑っていないせいちゃん。