君の想いは僕のもの。
「ま、まあまあ。そんなに落ち込まないで」
「まさかこんなに出来ないとは思ってなかった……」
せいちゃんが気を使ってくれているのがよく分かる。
「元気だして?……とりあえずバス乗っちゃおうか。荷物持つよ」
そう言って、わたしから荷物をとってバスに乗った。
わたしは肩をがっくし落としながら、せいちゃんの後を追ってバスに乗った。
「ねえ有季」
「ん?」
わたしがそう言って、せいちゃんの方を向くとちゅっと軽くキスをされた。
「不意打ち〜」
そう言いながらわたしのほっぺをツンツンしてくる。
「ほら、そんなくらい顔してないで。誰にでも出来ないことくらいあるんです」