君の想いは僕のもの。
「やっぱ、有季のビーフシチューは最高だな。ゴホッゴホッ」
せいちゃんがビーフシチューを一気に食べてむせたりしている。
「ほらほら、そんな焦んなくても……。はい、水」
「ん、ありがと」
そう言って、わたしがあげた水を急いで飲むせいちゃん。喉に詰まったらしい。
「ほんと、あんた馬鹿なんじゃないの?」
莉華のその言葉でみんなが笑う。
「そういえばさ、高3の最初の日のこと覚えてる?」
奏ちゃんがいきなり高校時代の話を始めた。
「なんかあったっけ」
莉華が奏ちゃんの口に付いていたビーフシチューを拭きながらそう言う。