君の想いは僕のもの。



せいちゃんが口にビーフシチューを入れたままそう言うから何を喋っているのか少し聞きづらかった。



「そうそう(笑)懐かしいな〜」



奏ちゃんが腕を組み、頷きながらそう言う。



それから、思い出話をつまみにお酒が進み気づいたら残りのお酒の数が少なくなっていたため、せいちゃんと買い出しに行くことになった。



近くのスーパーは、閉まっていたからその近くのコンビニでお酒と少しだけつまむものを買った。



「外も寒くなってきたね〜」



季節は11月の終わりを迎えていた。



「ほらほら、妊婦さん。体冷やしちゃダメですよ?」



そう言って、わたしがきている上着の開いていたジッパーを1番上まで閉めた。



「はいはい、分かりました」



「あ、そーだ。有奈のクリスマスプレゼントどうしようか」



「まだはやいんじゃない?」



せいちゃんは、有奈が産まれてからいや、生まれる前から少し過保護気味だ。



有奈が大きくなって彼氏でも連れてきたらせいちゃんは、一体どうなってしまうんだろう。
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