君の想いは僕のもの。
「ほら、立って」
「ん。あ、ありがと」
そして、せいちゃんがわたしの手を取ってたたせてくれるのかと思ったら、お姫様抱っこされた。
「で、お返事は?」
「そんなの……。もちろん、お願いします!」
そう言った途端、わたしの目には一気に涙が浮かんできた。
「良かった……。ってか、泣かないでよ。ね?」
そう言って、わたしの涙を拭いてくれた。
「うん……。泣いてない!」
「よかった……」
安心した声を出して、わたしの首もとに頭を埋めてくる。
「よかったって…?」
「そりゃあ、有季に断られたらどうしようとか。考えたり?」