君の想いは僕のもの。
気づきの夏祭り!
┈ ┈ ┈ ┈ ┈
夏休みも終盤に入り、今、わたしとせいちゃんは、冷やし中華を食べているところだ。
そして今日、わたしにはミッションがある。
それは夕方から始まる、『神燃祭』という夏祭りにせいちゃんを誘うことだ。
『神燃祭』の由来とは、神様へ願いを燃やして送るという意味が込められていて、このお祭りならではの願いを叶える儀式のようなものがある。
「ねえ、せいちゃん。今日このあと暇だったりする……?」
予定があると言われるのが怖くて恐る恐る聞いてみた。
「うん。暇だよ」
「あの……ね……えっと……」
「ん?」
どう誘えばいいか分からないわたしは少しだけ黙ってしまった。
「あ、そうだ。今日お祭り一緒に行かない?」
「へ?」
「行きたくない?」
どうやら、気を使ってせいちゃんから誘ってくれたみたいだ。
「ううん!行きたい!行きたすぎるよ!」