狼男


「いつか・・・またあなたの前に生きて現れる事ができたら・・

またゆっくりお話ししましょう。
その後の事・・上原君の事・・。」




小松さんが“遅くなってごめんなさい”を喋り出した時、

遠くから“ドゴッ!”という音を聴覚が捉え・・
第6感が【殺気】を感じ取った。



「え・・・?」


「小松さん。衝撃的な光景が展開されるかもしれませんが、あなたは自分の足下だけを見て、

すぐにここから離れてください。」


彼女と会話をしながら・・
左腰に手を伸ばして抜刀する。


どうやら・・小松さんと違って、“扉を開けて入る”という理性も吹っ飛ぶらしい。


今度はハッキリと“ドゴッ!!”という音と共に、壁が砕かれた。



「え・・・・・え・・!!?」


『Oh!アンナ!こんな素敵なデートスポット招待ダンケシェーン!』


言葉を失って足が震えるのは当たり前だ。

すぐに小松さんの前に立って・・・
ヴァンパイアと相対する・・!!


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