狼男


―――――― 


サイレンを鳴らさずに、
隠密に近づいた住宅街。

4台のうち2台は先に進ませず、“逃亡した時の為”と理由を付けて待機させる。




「裏手お願いします。」


到着した四谷家。残りの2台のうち1台は裏路地を警戒させる。


「・・・おいユウマ君。」


「大丈夫です。俺一人が行きます。
ここで待っていてください。」


鮫島さんが俺の願いを聞いてくれて、
陣頭指揮を取らせてくれた。


俺が乗る4台目。

先輩だろうが遠慮無く“待機命令”を出して、
玄関前・・車から降りた所で制止する。




「・・・・・・・・・・・・・。」


パッと見・・どこも電気は点いていない。
パッと見・・・人の気配がしない。


右腰・・ホルスターに入れた拳銃に右手をかけ・・・左手でインターホンを押す。



“ピンポーン”


すぐさま左手をインターホンから左腰へ・・椿刑事部長から受け取った小刀の鞘を掴んだ。


状況に応じて右手は拳銃から、
一気に左腰へ動かして抜刀する・・!



・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・


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