狼男


“ピンポーン”


・・・・・・・・・・・・・・



“ドンッ!ドンッ!”


「四谷さん!居ませんか?
神奈川県警の者です・・四谷さん!」



鍵は施錠されている・・。
・・・ぶち破るか・・・・?


「四谷さ・・・!」



“ガチャリ”


!?

扉が開く音・・だがそれは目の前の扉ではなく・・・隣の家・・?



「ありゃ?どうなさったの?」


「すみません、こういう者です。」


俺の声が騒々しかったのか、
様子を見にご主人が顔を出したようだった。

一旦四谷家を離れて、お隣さんの玄関へと走りながら警察手帳を見せる。


「ありゃりゃ?四谷さんなら昨日から家族みんなで旅行行ってるよ?」


「旅行・・ですか?」


「ハワイだったかな・・
ありゃグアムだったかな?

だから四谷さんが飼ってるワンちゃん今ウチで預かってるのさ。」


「・・・・・ご協力・・・
ありがとうございます。」


声が震えるのを必死に抑えながら、
お隣さんへお辞儀する。


すぐに待機していた仲間の皆が慌ただしく車に乗り込み、トランシーバーを手に取る。


一番・・最悪の事態が起こってしまった・・。

一番・・“やめてくれ”と神に願っていた事態となってしまった・・!!



「ユウマ早く!!」

「すぐに池田家へ向かうぞ・・!!
当たりはきっと鮫島班長たちの方だ!!」


「はい・・!!」
























< 52 / 125 >

この作品をシェア

pagetop