狼男


「あ、夏目漱石さん大丈夫ですか?」


『Ohごめんねアンナ!今日は挨拶!
また今度ゆっくり食事でも行きましょう!』


「あ、はい。ぜひ。」


ドイツ人さんが爽やかに出て行・・・


「このド阿呆。」


・・・え!?

と同時に・・・藪さんが私を鬼の形相で睨み付けてくる・・・??


「え・・え・・・・。」


「お前・・自分が何をしたか分かってるのか?」


「何が・・ですか・・?」



「お前がモンブラン食っちまうから、

俺がまたこうしてモンブラン買い直させられる羽目になっちまったじゃねぇか。」


「!?」


・・・あ・・よく見たら・・

藪さんがついさっき私達が食べてたケーキ屋さんの箱をまた持ってる・・!?



「アンナさん気にしないで。

モンブランを2つ買ってこなかったキョウスケが悪いんだから。」


「小松もモンブラン好きなのか?」


「あ・・・はい・・・。
ごめんなさい・・。」


「じゃあまた今度買ってきてやる。

とりあえず次はお前がチーズケーキ食って、
モンブランはユカリに譲れ。」


「アンナさん。ケーキ二次会しましょう。」



・・・うん。

やっぱり藪さんとユカリさんは夫婦と言うより従兄妹って言った方がしっくりくる・・。






第6話 完















< 98 / 125 >

この作品をシェア

pagetop