☆表の顔と裏の声★
告白
2人並んで歩いている。
端から見れば私達は付き合っているように見えるかもしれない……けれど実際は好きも嫌いも口にした事がないし、カウンセラーとクライエントっていう関係でもあるし……なんか、曖昧な感じ。


「どうかした?」

私が考え事をしていても、すぐにバレてしまう。

「いぃえ…」

「嘘。考え事して俺がいる事なんて忘れてたな」

「!ぃいえ!わす、れてま…せん!」

「その否定の仕方だと俺の事考えてたのかぁ~」

私はいじけてメッセージで返した。

【カウンセリングみたい(*`ω´*)】

「だってカウンセラーだもん」

【わたしは?】

「私は可愛い七海だよ。ねぇ、何食べたい?」

すぐ話を逸らされてしまう。
私はもう黙っていられない。

「ゅぅゃ、くん……すき…」

急に立ち止まり、急に告白して…急に怖くなった私は、クルッと体の向きを変えて来た道を戻り
逃げようとした時、

「おぉ~い、ちょっと!逃げるな!」

すぐに手首を捕まれ私は捕獲されてしまった……

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