☆表の顔と裏の声★
2人のカウンセリング
「わたしが…ゅぅや…くんの、カゥンセリング
して、ぁげる」

「え!?七海が!?ハッハッハ!楽しみだなぁ」

バカにしたその笑いに私の口は尖り、
プイッと横を向いた。

「いじけるなって!信じてるよ、七海」

裕也は両手を私の頬に当て自分の方に向けると、
また唇は重なり今度はゆっくりとキスを感じた。



それからのカウンセリングは
お互いのカウンセリングとなった。

「格段と声が出るようになりましたね!
やっぱり八嶋先生がよかったのかな」

主治医も驚くほど、症状は改善している。

「はぃ」

カウンセリング中の裕也はやっぱり少し強めだが
私も負けじと対抗するようになり……

「今は俺が聞いてるんだ!答えろ!」

「……」
私が拗ねて横を向いても、頬をつねって

「こっち見ろ!」
と、強引なカウンセラー。

「ぃたーぃ!ぃじわる」

「ふ~~ん、今度行きたいって言ってた遊園地
連れてってやろうと思ってたのになぁ~~」

「え!?ぃつ!?」

「ふふっ、可愛い奴」

「ほんとに、つれ…てって、くれるの?」

「ちゃんと先生の言うことが聞けたらな。」

「はい!」


時々喧嘩になるけれど、意地悪カウンセラーに
簡単に機嫌を直されてしまう。


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