☆表の顔と裏の声★
主治医は優しさが顔から滲み出ているような、
たぶん施設長と同じ年くらいの女医さん。
私が何も言わなくても、ずっと泣いていても、
静かに見守ってくれる先生だった。
「こんにちは、七海ちゃん。あら、今日はどうして泣いてるのかしら?」
しばらく下を向いていた私は涙が止まると、
メモを取り出し書いてみた。
【友達がチョコをくれたの】
「そう、もしかして蓮くんかな?」
私は頷いてメモを続けた。
【お母さんがチョコをくれてたって。
私、お母さんに会いたい】
書きながら涙ぐむ私に、そっとティッシュの箱を置いてくれる先生は、
「そうね、会いたいよね。」
と言って、またしばらく私の事を見守っていた。
たぶん施設長と同じ年くらいの女医さん。
私が何も言わなくても、ずっと泣いていても、
静かに見守ってくれる先生だった。
「こんにちは、七海ちゃん。あら、今日はどうして泣いてるのかしら?」
しばらく下を向いていた私は涙が止まると、
メモを取り出し書いてみた。
【友達がチョコをくれたの】
「そう、もしかして蓮くんかな?」
私は頷いてメモを続けた。
【お母さんがチョコをくれてたって。
私、お母さんに会いたい】
書きながら涙ぐむ私に、そっとティッシュの箱を置いてくれる先生は、
「そうね、会いたいよね。」
と言って、またしばらく私の事を見守っていた。