☆表の顔と裏の声★
「大丈夫かな、七海…」

「……うん…」

あれから元気のない蓮にれいはすぐ気づいたけれど、どうする事も出来なかった。

「それにしても岩本先生がそんな事するなんて
本当気持ち悪いよねぇ。突然休職って言いながら
逃げただけじゃん」

「あぁ…そうかもな…」

何を言っても空返事の蓮に、思わずれいは気持ちを吐き出した。

「蓮……そんな顔しないで…
七海が想ってるのは、蓮じゃない!」

「…わかってるよ」

「けど、私は想ってるよ!ずっと…ずっと蓮の事
想ってるんだよ!いい加減、わかってよ…」

「ぇ?……俺の事?れい、が…?」

「本当鈍感なんだから!」

れいは恥ずかしさでその場から逃げ出し、
蓮は全く想像していなかったれいの気持ちを
知って複雑に動揺していた。


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