☆表の顔と裏の声★
裕也の涙
「俺は、七海を嫌ったりしない!七海と一緒に
乗り越えたいんだ……俺も…」

(俺も……って、どういう事……)

手を握られたままゆっくり顔をあげると、
裕也の目からも涙が溢れている。

(その涙は、どんな涙なの?)

気になっているのに、私は何も聞けなかった。


この時間は何だったのだろう……裕也のいる部屋を出てから、物凄い疲労感に襲われた。

そして何故か帰りは電車に乗ってみようと思い
駅に向かって歩いていると、少しだけ気持ちが
軽くなっている感覚がした。




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