吐息
「あの……その……浅田さんは……?」
「あぁ、君の客のこと? 彼は……誰かが病院に連れていったんじゃないかな。真咲さんも、現場に来たらしいし」
「らしい?」
「俺は、華ちゃんを連れてすぐにホテルを出たから、わからない」
壁にかかった時計を見てみた。
深夜3時。
まだ、数時間も経っていないのだと知る。
……そうか。
いろんな人を巻き込んでしまったんだ。たとえ、自分が起こしたことではなくてもーー。
そこで、ハッとした。