吐息
デート
数刻後、私たちはマンションを出た。
タクシーに乗って、ブランドショップで、彼好みの服を試着。
とても似合うと褒めた彼は、プレゼントだと言って服を買ってくれた。
さらに美容室に行って、髪のセットとお化粧までしてもらった。
店員さんに見送られて、お店を出ていきながらも、私は青ざめる。
服だけで5万……さらにメイクとセットで2万……。
「高い……よね? ……私の感覚が、おかしいわけじゃないよね? うん……高いよ、絶対高いよ」
「ちょっと、何ひとりでブツブツ言ってるの?」
「いや……だって……高すぎて……」
「華が払ったわけじゃないし、気にしなくていいと思うけど」
あっさりとそんなことを言う飛鳥さん。