吐息
深夜1時まで私たちは一緒にいて、それからホテルを出るとタクシーに乗った。
先に私のアパートまで送ってくれて、そこで、彼と別れた。
久しぶりのひとり。
いつもは何てことないのに、無性に泣きそうになった。
くっと涙を堪えると、私はシャワーを浴びて眠りについた。
深い眠り。
大丈夫。
朝起きたら、とりあえず飛鳥さんに電話しよう。
彼の声を聞いたら、きっと元気になれる。
大丈夫……。
でも、そう都合良くはいかなくて。
朝目覚めると、すぐに飛鳥さんに電話した。
けど、彼が出ることはなかった。