吐息




昨夜まで普通に笑っていた人が、翌日突然いなくなって、その足取りすらもつかめない。





ーーナンデ?







私は泣きそうだった。



大声で叫んでしまいそうになった。







けど、私に飛鳥さんを探す術なんてなかった。





……飛鳥さん。





悲痛な思いは、ただ彷徨い、海の藻屑のように沈んでいった。


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