吐息
ーー……。
事が終わると、真咲さんはアパートまで私を送り届けた。
車を降りる際に、彼が言った一言。
ーー飛鳥は諦めろ。
そこで、私は悟った。
真咲さんは、すべてわかってるんだ。
私が飛鳥さんを好きなことも、そして、飛鳥さんの居場所もーー。
無性に悔しくなった。
なのに、何もできない。
「っ……」
私は悲しくて、ただただ泣いた。
お布団に入っても涙を流し続け、朝方ようやく眠りにつくことができた。