吐息


鍵を開ける。


ガチャ……ーー。


開いたドアの隙間から見えたのは闇。


暗い部屋。


電気も点いてない?


窓さえ、ない。



「さぁ。どーぞ」



うふふ、とまた笑う彼女。



震える肩。


手も足も震えてる私。



でもそれは、無意識な反応で、私の心は決まってる。



ゴクっと濃厚な唾を飲み込むと、足を踏みだした。



視界に入ったもの。


それを見て、私は目を見開いた。


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