吐息



刹那、強く引き寄せられた。


気づけば、私は飛鳥さんの胸の中にいた。


「っ……飛鳥さん?」


「突然、なにを言い出すかと思えば……」


「な、なんのことですか?」


「君は……本当に……」


馬鹿だな。


そう言って飛鳥さんは、優しく私にキスをした。


唇に触れる柔らかなもの。


その繊細な感触に、私の心臓は弾けそうになった。



< 36 / 176 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop