王女ちゃんの執事2『ひ・eye』焼きそばパン、リターンズ。
駅のホームで第3ラウンド開始。
「電車を止めると、損害賠償、えらいことになるらしいぜ」
ぴくっと肩を震わせた木村が、真っ白な仮面のような顔で振り向いた。
木村がどう出るか。
わからなかったから連れてきた助っ人が、線路に向かって倒れこんだ男を傾斜45度から一瞬で引き戻していた。
町田グッジョブ。
「離せっ!」
もう自分を捨てている男は恥も外聞もなく暴れるが、おれはまだ人生を捨てたわけじゃない。
見世物になるのは真っ平だ。
「掃除当番さぼるとか、ありえねえからっ」
周囲の人間には高校生のバカ騒ぎの解説をして。
「町田。こいつを引っ立てろ!」
「はい、先輩」
「やめろ! 離せ」
「うるせぇ。このサボリ虫!」
無邪気な高校生の悪ふざけに見えるように、ことさらに派手にパフォーマンス。
それでも、本気であばれる男子高校生に階段を使わせるのは無理そうで。
「おい、倉田! エレベーターのボタン押せ」
見つけたクラスメイトに緊急助っ人依頼。
真後ろに座っていて3日間、木村の苦悩に気づけなかったアンポンタン。
そのくらいの手伝いはしろっての。
「なんだよ、加藤。木村まだ具合悪いんじゃないの? 掃除当番くらいさぼらせてやれよ。おまえらって仲いいんだか悪いんだか、わかんねえな」
おれにだって、わかるかっ。
「電車を止めると、損害賠償、えらいことになるらしいぜ」
ぴくっと肩を震わせた木村が、真っ白な仮面のような顔で振り向いた。
木村がどう出るか。
わからなかったから連れてきた助っ人が、線路に向かって倒れこんだ男を傾斜45度から一瞬で引き戻していた。
町田グッジョブ。
「離せっ!」
もう自分を捨てている男は恥も外聞もなく暴れるが、おれはまだ人生を捨てたわけじゃない。
見世物になるのは真っ平だ。
「掃除当番さぼるとか、ありえねえからっ」
周囲の人間には高校生のバカ騒ぎの解説をして。
「町田。こいつを引っ立てろ!」
「はい、先輩」
「やめろ! 離せ」
「うるせぇ。このサボリ虫!」
無邪気な高校生の悪ふざけに見えるように、ことさらに派手にパフォーマンス。
それでも、本気であばれる男子高校生に階段を使わせるのは無理そうで。
「おい、倉田! エレベーターのボタン押せ」
見つけたクラスメイトに緊急助っ人依頼。
真後ろに座っていて3日間、木村の苦悩に気づけなかったアンポンタン。
そのくらいの手伝いはしろっての。
「なんだよ、加藤。木村まだ具合悪いんじゃないの? 掃除当番くらいさぼらせてやれよ。おまえらって仲いいんだか悪いんだか、わかんねえな」
おれにだって、わかるかっ。