Fw: R-17〜もう一度、人生をやり直したいですか?〜
「マジかよ、藤崎冷てぇー。今ので俺、更に傷ついたんだけど」
口ではそんな事を言いながら、目の前の彼はお腹を抱えてゲラゲラと笑っている。
「あっ……や、ゴメン! つい……」
思わず“本音が”と、言葉が漏れそうになってまた慌てて口を噤む。さっきから焦り過ぎて、上手くこの場を切り抜ける言葉が出てこない。
焦りからか、妙な汗まで滲んで頬が熱くなってきた。
「ぶははっ! 今絶対、本音って言おうとしただろ。はぁーもう、俺超超超傷付いた。お詫びにちょっと帰り付き合ってよ」
いつの間に涙を拭ったのか、赤星の頬にはもう涙は流れていなかった。それどころか、鞄を手に私の方へとニッコリ笑顔で近づいて来る。
「お詫びって……そういうこと自分で、」
「言う。だって俺、今の藤崎の言葉で超傷付いたんだもん」
……“だもん”って。
普通の男子だったら引いているところだけれど、不思議と赤星だと許せてしまう。
正直なんで私が?と思わずには居られなかったけれど、有無を言わせない赤星の勢いに負けてファーストフード店に付き合った。
───それからだ。
赤星がやたらと私を構うようになったのは。