Fw: R-17〜もう一度、人生をやり直したいですか?〜
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不思議と苦手な部類だと思っていた赤星は、意外な程一緒にいる時の居心地がよくて。
廊下を歩きながら、隣にいる彼をチラリと見上げて横顔を盗み見る。
綺麗な鼻筋にシャープな顎のラインが色っぽくて、思わずドキリとしてしまう。
左耳のオニキスのピアスがチラリと見えて、ふと記憶が蘇る。
あの日、彼が泣いていた日。
……───赤星は、幼馴染の先輩に振られていた。
正直モテまくりな赤星が振られた事にも驚いたけれど、それよりも、普段チャラチャラしてそうな赤星が幼馴染をずっと想い続けていた事に……私は驚いた。
そしてその彼のギャップに、私は落とされるように一気に興味を持っていかれたのだ。
目を細めて赤星のピアスを見つめていると、不意にこちらを振り向いた赤星と目が合った。
「なになに、そんなに見つめられると顔に穴が空きそうなんだけど」
「……っ」
「赤くなっちゃってカーワイイ〜」
クスクス笑いながら赤星が私の頭を撫でる。
悔しいけれど赤星は格好良い。
この頃の私は、赤星の一挙一動にドキドキしていた。……他の人なんて目に入らないくらいに。
だからこそ、“別れる原因”になってしまったピアスをもう一度こっそり盗み見ては、同じ過ちは繰り返さないようにしようとひっそりと心に誓った。