Fw: R-17〜もう一度、人生をやり直したいですか?〜
2.戻った時間
***
「……! ……さ!」
「……ん……、何、誰……?」
ルームサービスなんて頼んだ覚えないけどなぁと、身体を丸めてもぞもぞと布団の中へ潜り込む。
すると、突然その布団がガバリと剥ぎ取られた。
「梨沙っ!!」
「わぁっ!?」
突然の大声と布団を剥ぎ取られた衝撃で身体が傾いた私は、ドテッとベッドの下へと派手に転げ落ちた。
「いっ、たぁー……何っ………って、……え? お、おおおお母さん!?」
突然目の前にエプロンをした母が現れて、頭が一気に真っ白になってパニックになる。
いつの間に!? っていうか、どうやって私の居場所を調べたの!?
高速回転する脳内とは裏腹にポカンと口を開けて母を見上げていると、母の後ろに見覚えのある本棚がある事に気付いて更にパニックになる。
「あれ、……? え? え!? 嘘!? は!? 何!? どういう事!? ここ……実家!?」
頭を抱えて周りを見回す私を見て、母が大きなため息を吐いて布団をバサッとベッドへ戻した。
「寝ぼけてないで、さっさと顔洗って来なさい! ほら、時間見て! 学校に遅刻しても知らないからね」
そう言い残して、さっさと部屋を出ていく母の後ろ姿を呆然と見送る。
……ダメだ。完全に頭が回らない。