マネキン少女
「ごめん……」


謝ってはみたが、その言葉にユリカは反応を見せなかった。


私なんかとは喋りたくないのかも知れない。


自分で蒔いた種とは言え、そうだとしたら傷付く。


根性の無い私はユリカから距離を置いた。


ユリカはいつもキラキラと輝いていて、私の希望だった。


ユリカのキラキラとした話を聞けない事に、落ち込みながらひとりぼっちの時間を過ごす。


今までユリカと過ごしていた時間を1人で過ごすのは、想像していたよりも遥かに苦痛だった。


今まで、楽しみにしていた休み時間。


しかし、話し相手が居ない現実を目の前にすると苦痛でしかない。


教室を見渡すとクラスにはいくつかのグループがそんざいしている。


クラスのリーダー的存在のグループ
ちょっと悪そうなグループ
真面目なグループ
アニメの話が好きなグループ


どこかに属したいなんて気分になれない。


それは、ユリカと仲直り出来ると信じているからだ。


短い休み時間は1人でも我慢出来たが、昼休みに教室でひとりぼっちはシンドイ。


皆喋る相手がいるのに、私だけポツンと孤立している事を実感させられ、心にダメージを受ける。






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