マネキン少女
笑顔でそう答えたユリカに不信感を覚える。


「ねえ、ユリカ……」
「うん？」
「昨日なんで、ユウヤ君と私を2人っきりにしたの？」
「あー！あれね！！ユウヤ君がるるちゃんを凄く気に入っていたから！！ユウヤ君って大人だし、車もってるし、便利だよー？」


ユウヤが私を気に入っていたなんて、嘘。


ユリカが私の事を軽い女アピールしたから、それに食い付いてきただけ。


「そういう事じゃない！！」
「あー。ごめんね。るるちゃん的にはユウヤの事が気に食わなかったんだね……。今度からは、るるちゃんの気持ちも大切にするからさ！とりあえず学校に向かおう！」


ユリカが何を考えているのか分からないまま、学校に向かう。


教室に入ると、りんが近付いてきた。


「ちょっと、るるちゃんに話あるから連れて行くね！！」


それだけ言うと、教室を出て靴箱の場所まで移動する。


「るるちゃん。元気ないけど何かあった？」


心配そうな表現の、りん。


正直、私の細かい異変に気付いてもらって嬉しい。


「あのね……」
「うん！」


そこから土曜日に起こった事を、細かく説明してゆく。


不思議と話すだけで気持ちが楽になれた。
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