皇帝陛下、今宵あなたを殺害いたします―復讐するのに溺愛しないでください―【コミカライズ原作】
「⋯⋯ちょっと、なに?」
お姫さまだっこをしたまま、大きなベッドの上をのっし、のっしと移動するルイナードに慌てて声をかける。
「少しばかり、英気を養う。ずっと耐え忍んできたんだ⋯⋯」
「えいき?」
そして、その意味を理解したのは5秒後。
ベッドの真ん中に私を横たえたルイナードが、覆いかぶさるようにして、甘やかに唇を重ねてきたときだった。
両手を絡めとり、シーツに縫い付け、これが答えだと言わんばかり、舌を差し込んでくる。
一気に彼から与えられる快楽に夢中となり、脳は陶酔したように溺れていく。
まだ、私たちの間にある一番大きな問題は、解決していない。
けれど⋯⋯
ルイナードの誰よりも深い愛情と、決意を信じたい。
どんどん熱くなる体を受け止めながら、シーツの海に沈み込んでいく。
この夜、私たちは、とろけるようなキスを交わしながら、はじめてこの寝室で共に眠ったのだった――。