Crush~いつも君を想う~
第4章*婚約時代

4-1*同棲開始

季節は冬を迎えた。

「一果さん、この荷物はどこに置けばいい?」

段ボールを持って聞いてきた林太郎さんに、
「それは春と秋の服が入っているから、その辺りに置いて。

後で収納ボックスに入れて片づけるから」

私は返事をした。

「わかった」

林太郎さんは私の言われた通り、その場所に段ボールを置くと次の段ボールを取りに行くために離れた。

「今日からスタートか…」

彼の後ろ姿を見送ると、私はフフッと笑った。

例のプロポーズから2ヶ月が経った今日、私と林太郎さんは婚約をした。

それを機にお互いの実家の中間にあたる場所にアパートを借りると、そこで2人で一緒に暮らすことにした。

いわゆる、“同棲”と言うヤツである。
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