Crush~いつも君を想う~
「とりあえず、嫌がらせのことは誰にも言わないでください」

そう言った林太郎さんに、
「警察に相談するのは…?」

おばさんが聞いてきた。

「今はまだ手紙をもらったって言うだけですし、そのうち犯人もあきらめるんじゃないかと」

「まあ、はっきりとした実害を受けた訳じゃないからな…」

おじさんはうんうんと首を縦に振ってうなずいた。

「今は様子見と言うことで」

林太郎さんがそう言ったので、この話は終わった。

『ながはま屋』に向かった林太郎さんを見送ると、
「一果ちゃん」

おばさんに声をかけられた。

「もし何かあったら、ちゃんと言ってね。

私たちもできるだけのことをやるから」

そう言ったおばさんに、
「はい」
と、私は返事をした。
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