Crush~いつも君を想う~
「その内容が『今すぐに「ながはま屋」と「桜楽」の結婚をやめろ』と言うものでして」

「はあ…」

「俺を恨んでいるのか彼女を恨んでいるのか、はたまた両方なのか」

「ええ…」

俺は堂前さんを見つめると、
「堂前さん、あなたが手紙を送ったんですよね?」
と、言った。

「待ってください、私は何もしていないです。

言いがかりはやめてください」

堂前さんは俺に向かって言い返した。

「ちゃんと証拠はありますよ」

俺はジャケットのポケットからスマートフォンを取り出すと、画面に表示されたその画像を堂前さんに見せた。

「これ、あなたですよね?

俺の家の前で何をしていたんですか?」

「ーーッ…」

それを見た堂前さんは、返す言葉が出てこないようだった。
< 124 / 200 >

この作品をシェア

pagetop