Crush~いつも君を想う~
「話によると、産みの母は病気になる前からすでに心が壊れていたらしい」

「どう言うことなの?」

心が壊れていたとは、どう言う意味なのだろうか?

「産みの母にはつきあっていた男がいたみたいで…だけど、そいつは他の女との結婚が決まっていたらしくて母を捨てて、その女と結婚した。

そいつに捨てられて半年後に母は俺がお腹の中にいることに気づいたらしい。

その当時の母は18歳で、母の両親は俺を産むことに大反対をした。

だけども捨てられたとは言え、愛する人の子供に代わりはなかったから、母は反対する両親に反発した。

1人で育てる、誰にも迷惑をかけないようにするって、母は何度も両親に言って…最終的には両親も根負けして俺は産まれることになった…はずだった」

林太郎さんはそこで口を閉じた。
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