Crush～いつも君を想う～

「そうだ、披露宴はどうしようか？」

思い出したと言うように言った林太郎さんに、
「あー、忘れてた！」

私はペチリと自分の額をたたいた。

「一果さん、ドレスは自分の好きなのを選んでいいからね。

結婚式は一果さんの希望で着物にしたから、披露宴は一果さんのドレス姿が見たい」

そう言った林太郎さんに、私の心臓がドキッ…と鳴った。

「えっ…ああ、うん…」

そんなことを言われるとは思わなかったので、すぐに返事ができなかった。

私が林太郎さんの着物姿を楽しみにしているように、林太郎さんも私のドレス姿を楽しみにしているんだなと思ってしまった。

お互いがお互いの姿を楽しみにしていると言うことを知らされた。