Crush~いつも君を想う~
「一果さん」

私の姿を見た林太郎さんは微笑むと、
「白無垢、よく似合ってるよ」
と、言ってくれた。

「ありがとう、林太郎さんも袴姿がよく似合ってるよ」

そう返事をした私に、林太郎さんは照れたように笑ったのだった。

「今日と言う日を無事に迎えることができてよかったよ」

「うん、よかった」

私たちは一緒に微笑みあうと、青空を見あげた。

お見合い相手から恋人、そして私たちは夫婦になる。

私は林太郎さんの彼女から妻になって、林太郎さんは私の彼氏から夫になる。

「披露宴のドレスも楽しみにしてるよ」

「林太郎さんったら…」

私たちは、今日から夫婦として大きな1歩を歩み出す。

「新郎新婦の入場です」

聞こえてきたアナウンスに、私たちは気持ちを落ち着かせた。
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