Crush~いつも君を想う~
翌日は、どう言う訳なのか躰がダルくて仕方がなかった。

「一果さん、大丈夫?」

ベッドのうえで寝込んでいる私に林太郎さんが聞いてきた。

「だ、大丈夫だよ…。

林太郎さん、もう時間だよ?

早く仕事に行ってきなよ…」

そう返事をした私に、
「何かあったらすぐに電話してね、俺も今日は早く帰るようにするから」
と、林太郎さんは玄関へと向かった。

バタン…とドアが閉まる音がしたので、林太郎さんが出て行ったのがわかった。

「うたた寝をしただけなのに風邪をひくなんて…」

もう年齢だなと思いながら、私は息を吐いた。

確か昨日買ったグレープフルーツがあったなと思いながら、私はベッドから出た。

何も食べないよりかはまだマシである。
< 169 / 200 >

この作品をシェア

pagetop