Crush~いつも君を想う~
「素敵だと思います」

私は言った。

「長濱さんのその夢、素敵だと思いました」

そう言った私に長濱さんは少しだけ驚いたようだけど、すぐに笑顔を見せた。

「俺、とても嬉しいです。

そんな風に受け入れてもらえて、とても嬉しいです」

笑顔で答えた彼が愛しいと思った。

「河野さん」

長濱さんが私を見つめてきた。

二重の涼しげなその目元に、私の心臓がまたドキッ…と鳴った。

「はい」

返事をした私に、
「ゆっくりで構いません」
と、長濱さんが言った。

「あなたにも気持ちがあると思いますので、ゆっくりで構いません。

急かすつもりは一切ありません」

長濱さんはそこで言葉を区切ると、
「まずは少しずつでいいですから、俺のことを知ってください」
と、言った。
< 17 / 200 >

この作品をシェア

pagetop