Crush~いつも君を想う~
「産婦人科の予約が明後日にとれたし、ちゃんと検査をすればわかると思う」

「そうか…」

林太郎さんはそう呟いた後で息を吐いた。

「林太郎さん?」

まだ結果がそうなのかどうかはわからないけれど、意外な反応をした彼に戸惑った。

「一果さんが妊娠、俺も父親になれるんだ…」

「本当に結果がわかるのは明後日だから、あくまでも自分で調べただけだから決まった訳じゃないし…ただ単に体調が悪いだけって言うこともあるし」

「うん、わかってるよ…。

でも、もし本当にそうだとしたら…あー、どうしよう…。

いつかは…と思っていたけれど、いざ目の当たりにすると気持ちがすっごいフワフワしてる」

林太郎さんはそう言うと、顔を隠すようにして両手でおおった。
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