Crush~いつも君を想う~
ーーまずは少しずつでいいですから、俺のことを知ってください

これって、告白されたのか?

でも“好き”だって言われた訳じゃないよね…。

むしろこれは、友達から始めましょうって言うことなんだろうな。

「千世、どうだった?」

そんなことを考えていたら、助手席に座っていたおばさんーー千世ちゃんのお母さんーーに声をかけられた。

今は家に帰る車の中にいることを思い出した。

それにしても、私と千世ちゃんが入れ替わったことにまだ気づいていないんだな。

実の親なのに実の娘と姪っ子の見分けがつかないとなると、もう本当に大丈夫なのかと聞きたくなってしまった。

「長濱さん、いい人だと思ったよ」

ツッコミを入れたい気持ちはあるけれど、私は返事をした。
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