Crush~いつも君を想う~
3月に入って1日目の夜のことだった。

「ーー痛ッ…」

お腹の痛みに襲われて、私は目を開けた。

「えっ…ま、まさか…!?」

これが噂の陣痛ってヤツですか!?

「り、林太郎さん…林太郎さん、起きて…!」

隣で眠っている林太郎さんの躰を揺すって私は起こした。

「どうしたの?」

「お、お腹が痛い…もしかしたら、陣痛かも知れない…!」

私が呟くように言ったら、
「えっ、ウソ!?」

林太郎さんは飛び起きた。

「まずは病院に電話をして、それからカバンと車を出さないと!」

林太郎さんはパジャマを脱ぎ捨てると服に着替えた。

病院に連絡を終えると、入院用のカバンとベビー用のカバンを車に入れると病院に向かって車を走らせたのだった。
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