Crush~いつも君を想う~
自室に戻ると、私はメモ用紙を見た。

「本当だ、ちゃんと書いてある…」

書道でもやっていたのだろうか?

男とは思えないくらいの丁寧な字で電話番号とアカウントが書かれていた。

しかも、“連絡はお時間がある時で構いません”とメッセージも添えられていた。

私はスマートフォンを手に取ると、着信履歴から千世ちゃんの電話番号を表示させた。

「もしもし?」

のん気な千世ちゃんの声がスマートフォンから聞こえた。

「千世ちゃん、大変なことになっちゃったよ!」

そう言った私に、
「ありゃ、さすがにもうバレたか」

千世ちゃんは返事をした。

「そうじゃなくて!」

私は千世ちゃんに事情を説明した。

「へえ、いいじゃん」

話を全て聞き終えた千世ちゃんはそんなことを言った。
< 25 / 200 >

この作品をシェア

pagetop