Crush~いつも君を想う~
私はブラックティーを、長濱さんはキャラメルラテを頼んだ。

注文したそれらがテーブルのうえに置かれたことを確認すると、
「あの、お話と言うのは…?」

長濱さんは話を切り出した。

「ごめんなさい!」

その瞬間、私は頭を下げて謝った。

「えっ…?」

突然頭を下げて謝ってきた私に、
「あの、何がですか?」

長濱さんは戸惑っていた。

私は頭をあげると、
「私は、河野千世じゃないんです」
と、言った。

「河野千世じゃない…?

それは、どう言う意味なんですか?」

長濱さんは訳がわからないと言う顔をしている。

「私は河野千世のいとこの本條一果と申します」

私は自分の名前を名乗った。

「ほ、本條一果さん…」

長濱さんは私をじっと見つめた。
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