Crush～いつも君を想う～
いつまでも入れ替わっているのはよくない。

早かれ遅かれバレてしまう可能性がある。

それに騙すのはよくないし、長濱さんにも申し訳ない。

私はスマートフォンを取り出すと、千世ちゃんに先ほどまでの事情を説明した。

家に帰ったら、おじさんとおばさんに入れ替わっていたことを打ち明けないと…。

「打ち明けたらショックを受けるだろうな…」

まさか自分の娘が姪っ子と入れ替わっていたことと長濱さんとの関係がダメになったことを知ったら、ショックを受けることは間違いないだろう。

うまく行っていると思った結果がこれだから、なおさらショックは大きいだろう。

「もうダメなんだろうな…」

全部打ち明けてしまった以上、家も工房もうまく行くとはもう思えない。

「帰ろう…」

息を吐いて呟くと、私もその場から立ち去った。
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