Crush～いつも君を想う～

今の職場で派遣社員として働き始めてからそんなにも時間が経っていないはずだ。

なのに、そんな短い時間で正社員として雇いたいって誘われるなんて…。

「千世ちゃん、それ本当なの…？」

私がそう問いかければ、
「本当だよ？

嘘だと思うならば聞いてみたら？」

千世ちゃんはすぐに返事をした。

その様子だと、どうやら本当みたいだ。

もう本当に千世ちゃんはここに戻る気はないみたいである。

それを目の当たりにしたおじさんとおばさんはもうどうすればいいのかと言う顔をしていた。

その時だった。

「あの…」

聞き覚えのある声がしたのでそちらの方に視線を向けると、
「長濱さん…」

長濱さんが千世ちゃんの後ろに立っていた。