Crush~いつも君を想う~
まさかの展開に、私は驚いていた。

本当に私でいいの?

それとも、これは私が見ている都合のいい夢なの?

「本條一果さん、俺と結婚を前提におつきあいをしてください」

長濱さんがそう言って私に向かって頭を下げた。

ああ、夢じゃない…。

これは、私の都合のいい夢じゃない。

長濱さんの“好き”と言う気持ちに答えてもいいんだ。

私は口を開くと、
「はい」
と、返事をした。

長濱さんの顔があがって、私を見つめた。

「不束者ではありますが、よろしくお願いします」

そう言った私に、
「こちらこそ、よろしくお願いします」

長濱さんは笑って返事をしてくれた。

「よかったよかった!」

その声に視線を向けると、千世ちゃんが笑顔で拍手をしていた。
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